シルバーウィークは毎日が戦場だった

シルバーウィークになると、ふと思い出す場所がある。

フローラン村。

今のリネージュ2を知っている人には、ただの懐かしい場所かもしれない。

でも、僕にとっては違う。

あの頃のフローラン村は、毎日のように誰かが誰かを殺し、そして殺された場所だった。

公式イベントなんかじゃない。

運営が用意したコンテンツでもない。

プレイヤーが勝手に集まって、勝手に戦い始めて、いつの間にかそこがみんなの遊び場になっていた。

昨日殺された相手が、今日はまた目の前にいる。

殺したと思ったら、仲間を連れて仕返しに来る。

そしてまた殺される。

悔しくて、腹が立って、それでも面白くて、気がつけばまたフローラン村にいる。

「今日は誰がいるかな」

そんな気持ちでログインしていた。

今思えば、あれはPVPというゲームシステムだけではなかったのだと思う。

そこに集まったプレイヤーたちが、自分たちで作った「文化」だった。

誰かに頼まれたわけでもない。

報酬があるわけでもない。

ただ、そこに人がいて、戦いたい奴がいて、負けたら悔しくて、勝ったら嬉しくて。

それだけで毎日が楽しかった。

今ではプレイヤーも少なくなり、昔のようにPKを含めたプレイヤー同士の騒がしさを感じることも少なくなった。

PKという言葉を聞いても、今の人には「迷惑行為」という印象のほうが強いのかもしれない。

でも、僕にとってのPKは、あの頃のリネージュ2を思い出す言葉でもある。

殺して、殺されて。

逃げて、追いかけて。

勝って喜んで、負けて悔しがって。

そして次の日には、また同じ場所へ行く。

シルバーウィークの思い出を書こうとして、最初に浮かんだのが旅行でも食事でもなく、昔のフローラン村だった。

たぶん、それだけ楽しかったんだと思う。

今でももし、あの頃の仲間たちとフローラン村で再会できるなら。

「久しぶり!」

そう言う前に、きっと一発殴ってしまう。

そして殴り返され殺される。

たぶん、それが僕にとって一番懐かしく楽しかったシルバーウィークの思い出だ。

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