さわるな9/26 09:58
シルバーウィークは毎日が戦場だった
シルバーウィークになると、ふと思い出す場所がある。
フローラン村。
今のリネージュ2を知っている人には、ただの懐かしい場所かもしれない。
でも、僕にとっては違う。
あの頃のフローラン村は、毎日のように誰かが誰かを殺し、そして殺された場所だった。
公式イベントなんかじゃない。
運営が用意したコンテンツでもない。
プレイヤーが勝手に集まって、勝手に戦い始めて、いつの間にかそこがみんなの遊び場になっていた。
昨日殺された相手が、今日はまた目の前にいる。
殺したと思ったら、仲間を連れて仕返しに来る。
そしてまた殺される。
悔しくて、腹が立って、それでも面白くて、気がつけばまたフローラン村にいる。
「今日は誰がいるかな」
そんな気持ちでログインしていた。
今思えば、あれはPVPというゲームシステムだけではなかったのだと思う。
そこに集まったプレイヤーたちが、自分たちで作った「文化」だった。
誰かに頼まれたわけでもない。
報酬があるわけでもない。
ただ、そこに人がいて、戦いたい奴がいて、負けたら悔しくて、勝ったら嬉しくて。
それだけで毎日が楽しかった。
今ではプレイヤーも少なくなり、昔のようにPKを含めたプレイヤー同士の騒がしさを感じることも少なくなった。
PKという言葉を聞いても、今の人には「迷惑行為」という印象のほうが強いのかもしれない。
でも、僕にとってのPKは、あの頃のリネージュ2を思い出す言葉でもある。
殺して、殺されて。
逃げて、追いかけて。
勝って喜んで、負けて悔しがって。
そして次の日には、また同じ場所へ行く。
シルバーウィークの思い出を書こうとして、最初に浮かんだのが旅行でも食事でもなく、昔のフローラン村だった。
たぶん、それだけ楽しかったんだと思う。
今でももし、あの頃の仲間たちとフローラン村で再会できるなら。
「久しぶり!」
そう言う前に、きっと一発殴ってしまう。
そして殴り返され殺される。
たぶん、それが僕にとって一番懐かしく楽しかったシルバーウィークの思い出だ。
